彼女もぼくを誤解していた


「いつも24歳って言いますけど、本当はおいくつなんですか?」

「昭和何年生まれですか?」

「え・・・。ずっと年上だと思っていました。私、28歳」





<<問題>>

 カウンター・バーで会計しようとした際に、女性客が入ってくる。
「あー、美女が来た。美女が来た」と、歓迎するリサ店長の声。

 さて、顔もよく見えない彼女の容姿を、あなたならどう推測する?



@・・・ 「美女」とあだ名される程の美女。

A・・・ 容姿にコンプレックスを持つ、普通の女の子。

B・・・ むしろ、美女とは対極にあるタイプの女の子。







<<解説>>

 岡澤の判定はA。だが、@の可能性も、ゼロではない。
そしてAを仮定すると、このタイミングのお会計は、最悪である。

 まあ、リサ店長に任せれば勝手にフォローしてくれる。
折角なので女性陣の歓心を買ってやろうと、彼女が飲み始めるのを待つ。

 リサ店長の言葉選びを尊重する形で、岡澤は切りだす。





「せっかく美女が来たとこだけど、ぼくはお会計」
「・・・・・・。それって、私のことですか?」
「他に誰がいるの?」

「よく、いらっしゃるんですか?」
「たまにはね。月に、一度くらいかな」

「それじゃ、また、お会いしましょう。さよなら〜」


ぼくのレベルが高いんじゃなくて、日本の男のレベルが低いだけっ!