お姉ちゃんが欲しい


 目が覚めると、血の繋がらない姉に囲まれていたが、

手足も動かず、眼も見えず声も出せず、性的なトラウマになるわけだ。




 <<解説>>

 東海大学病院で、意識が戻った頃の話。


 確かに、ぼくは姉が欲しかったが、
病院に運ばれる前に、自分を助けてくれる姉が欲しかったのである

「毎日患者さんたちに接している、私たちには大した問題じゃないわ」
「11歳の男の子にとっては、大きな問題なわけで・・・」
「何よ。病人の分際で、お姉ちゃんに口答えするつもり?」
「何でもないです」


 さらに、秋葉原系に脚色すると、
この強気な姉は、ぼくが倒れた直後は自分を責めて泣いていたと・・・

 やっぱり【環】君が言った通り、
ぼくの人生は、11歳4ヶ月の時点で、既に壮絶なエロゲ仕様だったんだろうな。

 そりゃ、看護婦がいて当然だけど。





 それで、2011.1.5. 深夜の発見。
その名も、「2010年の東京大学病院の看護婦さんは、何故に期待はずれか」

 別に、看護婦目当ての入院でないが、
入院中は、「私立大学の病院と違って給料が安く質が低いのかな」と、深くは考えない。

 それで、玲奈ちゃんの話を追加して、
「11歳の男の子にとっての20代の看護婦の刺激を、再現できるはずないんだ!」


 前に、友人に話したら否定されたが、
11歳で看護婦に囲まれ、採尿までされた時点で、俺は精神的童貞を失ったんだ!

 すると、15歳の亜友が色仕掛けしようと、
18歳の双子が目の前に現れようと、岡澤が彼女たちに興味を持たないのは・・・納得。







 11歳入院中の看護婦エピソードに、
一週間ほどオネショが続き、頭水症なども疑われる緊急事態になったことがある

 11歳のぼくは、恥ずかしいので、
朝起きるとナースコールを押して、「パジャマとベッドを汚してしまいました」と、言う。

 すると、清掃係の熊澤さんが来て、
ベッド用品を交換して、服の着替えも手伝ってくれて、ということが何日も続いたのである。



 ぼくは、小脳出血の後遺症と思っているが、
ナースコールの看護婦さんは、「代ちゃん、また?」と呆れ顔で血圧も計りにこない

 それで、仲の良い杉本先生に聞くと、
「代ちゃんはまだ知らないのかな。これは、病気じゃないんだよ」と、丁寧に教えてくれる。

 という話を聞いた母が、思いついて、
汚れた着替えをナースステーションに持って行くと、病院の責任問題にまで発展した



 検査の結果、ひどい状況ではなかったが、
主治医の脳外科長が医療過誤を認め、検査と投薬の費用は全部病院が負担した

 看護婦さんたちも、ぼくの所に謝りに来て、
「代ちゃん、ゴメンね」と、看護婦一同、医者の前で針のムシロに座らされたようである。

 何が起きたのか理解できない、11歳のぼく。
言うまでもないが、11歳の男の子が恥ずかしがる代表的なベッド汚しの原因は他にある。



 脳外科 「君たちの頭は、そういうことでいっぱいなのか?」
 看護婦 「申し訳ございません」


「実は達弥は男だった」級の勘違いは、君だけじゃないんだよ。亜友。







 そう言えば中学1年の頃は、
同級生女子を上から目線で見ているという理由で、姉がいるのか聞かれた

 「いや、いないよ」

 標準的な中学1年生の場合、
何か悪いゲームに熱を上げるか、風俗店にでも行かないと、同じ体験はできない。