心の教育は危ない、という題でひとつバカバカしいお話を申し上げます。
ぼくの父は、けっこうアレな人です。
本人は、催眠術の免許を持っていると言います。
それだけで十分にアレです。
ぼくが小学四年生の時は、従兄弟たちの前で実演してみせました。
戦前から続いていた学術団体らしいのですが、帝国神秘会と言います。
宗教色は感じますが、政治色は感じません。
日本催眠学会の会長が作った団体らしいです。
まあ、心理療法としては催眠療法はわりとポピュラーですし、
イメージとは裏腹に、かなり学術的な技術です。
父は、麻雀をします。
えーと、半端な腕ではありません。
父に言わせると、
人差し指に麻雀ダコがある人は安全だと言います。
人差し指より中指、中指より薬指の方が危険で、
薬指に麻雀ダコがある人は「握り込み」の技術があるから危ないそうです。
あと、十本全ての指に指輪をしている人は危ないと言います。
「二牌握って三牌ツモってくるのは常識」らしいですが、普通に危ないです。
エスカレータは一番安全と言います。
何ていうか、普通に世界が違います。
そんな父の伴侶、母は十八年ほど前より心の病気のようです。
ぼくは、6歳ころからそう思い、そう言っていました。
最近になって、「君のお母さんには統合失調症の疑いがある」と医者に言われました。
母の場合、同じ家系には統合失調症はいません。
つまり、遺伝によるとは考えにくいのです。
しかし、こんな父と二十五年も連れ添っていれば理解できなくもありません。
そんな折です。父から「帝国神秘会」という名前を聞いたのは。
今まで、所属団体までは気にしていませんでした。
まあ、いちおう学術団体のようです。
ついでに、日本臨床催眠学会のサイトも見に行きます。
素人がむやみに催眠術を多用すると、被験者が統合失調症となることがあります。
親父、犯人アンタかい!
心の教育は、使用上の注意を良く守り、医師の処方に従うようにしましょう。
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