「面白さ」の数学

−20世紀を動かした5つの大定理 



 −この理論を用いると、

ぼくの人生の、「愉快な構造」の理由を解明できると気付きました−






 ・記憶喪失の発見


 どこに書いて良いか分からないので、ここに書くと、
記憶喪失したぼくが、日記帳から過去を推測して行動できたのは当然です

 だって、数学者だって、
「全ての数について調べたわけでもないのに」、「存在しない」と言う。



 殺人犯の名前を up するのは、危なっかしいが、
本来、ぼくは絶対に推理が外れない「数学の世界」から来たのですよね




















 ・どうして 漫画的にならない?


 柳澤代表の本の中の言葉です。
まず、漫画っぽい失敗談の方が、漫画っぽい成功談より発生しやすい現実

 ギャグ漫画が、衰退しています。
「『漫画っぽい失敗談』を集めた漫画」が、そもそも売れなくなっているのですよ。

 それで、漫画っぽい失敗談は、
「本当にあった○○な話」系の読者投稿雑誌で十分というのが時代の流れです。



 すると、漫画的な成功を見ない理由。
漫画的な失敗を恐れては、漫画的な成功は有り得ないというわけですよね

 漫画家本人が、漫画的な失敗を嫌う。
漫画賞の賞金で、棺桶を買って生前葬をするほどの漫画家は、一人しか知らない。

 最近、「大失敗」を描いた漫画なら、
「Death Note」などは、壮絶なスケールの大失敗を描いた漫画とも言えますが。



 なら、この website の漫画的成功は、
久米田康司先生の漫画の中で、あらゆる漫画的失敗を疑似体験したから?

 つまり、いくら注目を浴びたくても、
公文学園に乗り込んで無差別殺人をやらかしたら、ただの「猟奇オチ」になる。

 いくら中高生の注目を浴びたくても、
スポーツ漫画に過激な下ネタを混ぜたら、親の反感を買うだけで何も生まない。

 保身に走ったヌルい漫画は打ち切り。
だが、打ち切りを前提に歯に衣着せぬ漫画を描けば、意外に高評価される。



久米 「それ、決して褒めていないよね」
岡澤 「いえ、これだけ多くの失敗をするには、私の人生は短すぎます」


 何だか、「Y氏の隣人」で読んだ話を思い出す。
本当は才能のある漫画家が、売れる漫画を描きたいばかりに2番煎じを飲む。

 いや、元アシのことを言ったわけじゃないです。



 すると、ギャグ漫画家のような精神で、
過去に発生した全ての漫画的失敗を避けるような失敗を狙えば、良いのだ

 失敗を避けるように整備された場所では、
どんなに頑張っても、漫画に掲載できるような失敗談は発生しないことも分かる。

 だから、例の投稿漫画では、
整備されているとも思えない風俗業界や裏社会に投稿が偏るのも、仕方ないかと。



 資本主義は、失敗を避けるような整備を好む。



















 ・面白いとは何か?


 これは、もう数学的に定義します。
世界を曲面と考えたときに、臨界点の周辺で起きる現象が「面白い」です

 数学者の話は、抽象的で良くない。
それでは、分かりやすく画像を用いて、「面白さ」の理論を説明してあげましょう。



 日常的な出来事は、直線形です。
先のことが予想できるという意味ですが、数学的には線形だと言います

 別の言い方だと、微分可能と言います。
数学的には全く不正確な話ですが、非数学者を相手にした話なので怒らないで下さい。

 より具体的には、こういう話です。
微分不可能、つまり日常では壁にぶつかることもありますし、崖にぶつかることもある。



 @ 日常的な出来事は、こんな感じです。



出会うべくして出会った、それでも会えないよりは楽しい



 A もう少し面白い出来事は、こうです。



意外性のある出会いが、どうして訪れたのだろう



 B 本当に面白い出来事は、こうなります。



出会うはずのない彼女が、確率的なトンネル効果で落ちてくる



 笑い話における、「オチ」の理論です。
「20世紀を動かした5つの大定理」に出てくる、ユーモアの解釈論です

 ぼくは、この理論で笑い話を作りますが、
月刊「大学への数学」で6本も接点大賞を取ったからには、実証済みですね。



 それで、偉大な発見をしましたが、
Bの gif アニメの構図は、川村美香の漫画「だぁ!だぁ!だぁ!」ですね。

 トンネル効果じゃなく、時空の歪み。
するとNHKのあのアニメは、数学的には「モースの定理」を表現しただけです。

 では、上図の曲線は何を意味するのか。
物理学的には、違法性・非現実性・知的発想力等々のポテンシャル障壁

 世界は、数学の理論には勝てない。



















 ・0.001秒の岡澤学


 何を思いついたのかというと、
「ポテンシャル障壁を通過するのにかかる時間」による分類である

 刑事裁判に喩えると、
通過に1秒かかれば故意犯、0.1秒かかれば過失犯、0.01秒かかれば事故に分類。

 その時間が、0.001秒となると、
「これはもう、運命のイタズラと言うしかありませんね」という話である。



 これは、心理学的分類である。
何が言いたいかと言うと、運命のイタズラを起こすのも人間なのである

 もはや、「生まれた星の下」で、
「そういう星の下に生まれてきたんだから諦めろ」としか言えないのだ。


 @の地形に生まれた人は、
壁を突き破らない限り他の地形には行けないが、壁を突き破ると刑務所である。

 Aの地形に生まれた人は、
下に転げ落ちない限り他の地形には行けないが、下に転げ落ちると病院である。

 Bの地形に生まれた人は、
自分の意思だけでは他の地形には行けないが、他の人は一緒に落ちてくれない



 ・・・・・・どっかで聞いた話。
Bの地形の落とし穴は、村上春樹「ノルウェイの森」の冒頭に出てくる野井戸だ!



 @の地形で生活する人は、
強盗に盗られるといけないので、日雇いで稼いだ金は使い切ってしまいましょう。

 Aの地形で生活する人は、
コインが下に転げると取りに行けないので、生活費は銀行に預けておきましょう。

 Bの地形に生まれた人は、
落ちてきた人の話を漫画にでも書いて、落とし穴に落ちないよう神に祈りましょう



 住んでいる精神世界が違うんだ








前々号「爆薬の美学」(マインスイーパ論)

前号「オルフェウス教麻雀」(初等整数論)




東京大学理学部数学科
岡澤代祐
sanshiro@sastik.com