岡澤を励まそうの会


 玲奈ちゃんの自殺を知って、ショックを受ける元同級生。

「そうか。岡澤と亜友は、岡澤の元カノの自殺が原因で、壮絶な破局をしたのか・・・・・・」





 <<解説>>


 2010年の流れを推理してみた。
2011.4.20. の下北沢での待ち伏せは、 公文学園流の「励ましの会」だったのか


 また、新しい発見をしたんだけど、
内村陽子は単に殺されたのではなく、学園の○長か誰かが暴力団に依頼したんじゃない?


 1 今までに殺された生徒の敵討ち

 2 在校生の安全確保

 3 どうせ潰れる学園だ。今さら殺人を躊躇する理由はない

 4 今まで犯人の疑いをかけた岡澤への罪滅ぼし


 だとすると、サトシ兄さんの行動も理解でき、
「お前ら公文国際学園の誰かさんの依頼で殺した」と教わって、依頼者をぼくと勘違いした




 在校生が心配するといけないので、続ける。
内村陽子の殺害を依頼したのは、2010年の公文学園訴訟で学園を擁護した証人の誰かだと思う

 元校長・元副校長・元常務。

 この3人は2004年当時、
亜友を庇って謹慎処分を受けたというぼくの主張を黙殺して、精神病扱いして追い返した面々。

 特に、内村陽子に同情は全くない。
2004年と言えば、9期生が不審死して、その母親が「犯人は岡澤君よ」と大騒ぎしたあの年である。



 例えばこの3人が、訴訟の反省会で集まって、
「内村の母親を殺すまで、岡澤に顔向けできない」と言った元副校長を、止める人がいたとは思えない


 元副校長 「12月14日に、返事を取りに来た岡澤のことを思い出す」 (※ 赤穂浪士の討ち入り)


 元副校長が、忠臣蔵解釈に無知だったとは思えない。
「今ここで俺たちが内村陽子に報復することは、公文学園に残された教師の生活を支えるんだ」

 つまり、法律上は学園お取り潰しになるわけだが、
ここで教師として世間の共感を得られる行動に出ておけば、残された教師までは潰されないと。


 元校長 「公文国際学園の大御所、2代目校長に相談してみよう。あの人なら分かってくれる」


これは、「日教組 仮名手本忠臣蔵」のシナリオである。







 これだと、元副校長主導のように聞こえるが、
物語を抽象してゆくと、実は元常務にも強い殺害動機があったことに気付く

 元副校長は、冒頭でいう「4」側の個人的動機だが、
元常務は、冒頭でいうと「1」側の、社会的責任による内村陽子殺害をやりそうである。

 特に、元常務は内村陽子を真っ先に容疑者除外。
「今ここで内村陽子を殺さなければ、池田大作先生の顔に泥を塗る」と、学会員は考えるだろう


 (注 先生と書いたが別にぼくは学会員ではない)


 なら、〔検閲削除〕が内村陽子を消した線もあるが、
公文学園同窓会がぼくや亜友の依頼だと疑っている以上、学園と無関係とも思えない

 たぶん、PTA名簿か何かが流出したはず。
同窓会関係者は、教師の側の事情まで思い至らず、ぼくに疑いの目を向けたものと思われる。


 元常務の社会的責任の重さは、教師なら気付く。
ここで「日教組忠臣蔵」を提案すれば、元常務が血判を拒否できないことも思いつく

 「分かりました。やりましょう」

 常務の決断に便乗したと言えば言葉悪いが、
これまでの教師生活の葛藤を精算するつもりで、内村陽子はスケープゴートにされたのかも。


 −静かな暴動。国内の治安悪化が懸念されます−


ああ。前政権崩壊の原因か。





 忠臣蔵も、美学に基づいた暴動。
安保闘争に敗北して日教組に加盟した団塊世代が、定年後に再びゲバ棒を握っただけ?

 「団塊世代の退職で、産業界に大きな穴が」

 最近の若い世代は、他の心配ができない。
定年後の団塊世代が再びゲバ棒を握ったらどうするなんて心配、テレビは報道できない。


 そんな時期に、公文学園相手に本人訴訟した26歳(当時)。
公文学園への報復に、内村陽子の殺害を依頼した元教師らは、英雄視されているのかも

 放っておけないが、報道もできないわけで、
首相交代の原因になりそうな事件が起きないことを神に祈っていると、そういう状況じゃないか?











 だが実際は、同窓会はぼくが犯人だと思い込み、
「岡澤には、軽はずみに犯した罪の重さを分からせてやらなければ」という話になった?

 同窓会が暴力団の誘いに乗る大義名分は他にない。
暴力団員の方から話を持ちかけられ、急にVIPになったつもりで誘いに応じてしまったのか。

 始業式や終業式の、生活指導課からの注意みたい。
「もう高校生じゃないんだから自己責任という結論になった」って、言葉もないです。


 他でも書いたが、ぼくが内村陽子を殺したとして、
最愛の恋人を殺された仇討ちである以上、周囲は助太刀こそすれ、干渉は野暮、非難は論外。

 さらに、ぼくには暴力団を雇う正当な理由がある。
いくら殺害に正当な理由があろうと、身体障碍者2級では実行に少し問題があるだろう

 玲奈ちゃんの話で、義理人情に感動した組員が、
謝礼程度の必要最低限の金銭の対価として内村陽子を殺害した場合、有罪にはならない。


 元副校長たちにしても、実行には無理がある。
元副校長は、ぼくが身体障碍者であることを御存知で、すると、これは複代理の問題・・・

 事実、ぼくも内村陽子殺害は思いついている。
ただ、ぼくが殺害を思いついた6月には、既に内村陽子は殺害された後だった様子である。

 だから、因果関係としては複代理ではないが、
ぼくの心境と障碍を知っていた還暦過ぎの元副校長たちが暴力団を雇っても、無罪の公算は高い。



 ショックなのは、文部科学省だろう。
生活苦を抱えた昔の同窓生が、ぼくと亜友の関係をやっかんでというのなら救われた

 高い教育を受け、良い会社に就職した者が、
「女は、悪い奴に惚れるらしい」とかいうしょーもない動機で、暴力組織の手を借りた。

 昔、秋山仁さんの「放課後に見つけた答え」で、
「私たちの頃より高い教育を受け、恵まれた家庭で育った人たちが」という投書の話が出た。


 「優秀な生徒も、何か足りない」と秋山さんは書いていたが、
佐高信さんとの対談で「30人くらい付き合ったけど」の秋山さんより、女にモテないだけじゃ?

 三高がモテるバブル時代なら良かったが、
親の言うことを聞いて良い大学に行って良い企業に就職してもモテないから、喧嘩になっただけだ。

 なるほど。文科省は家庭を築く方法を教えろと。
だから性教育の低年齢化なのかもしれないが、今の話だけでも十分に教育の非力さを感じる。










 2010年の2月に、電光石火で玲奈ちゃんの噂が流れ、
最初の感想は、「それで岡澤と亜友はあんな激しい喧嘩をしたのか」だったと思う

 それで、励ましてやろうという流れになって、
黒川さやかか誰かが、参考までに TAMAKI に、ぼくと亜友の破局の詳細を尋ねたのだろう。


 ところが TAMAKI は、答えて曰く。
「だって亜友・父娘は岡澤の元カノの死因を調べているぜ。破局していないと思うよ」


 一瞬にしてシラケる同級生一同。
「岡澤の奴、探偵事務所の設立費用が欲しくて、亜友を庇って謹慎処分を受けたのか!」

 それで、「同情の余地無し」判定されて、
つまるところ、玲奈ちゃんの自殺を本気で心配してくれている人はいなかったのですね。



 ところが、それでも心配した女の子たちがいて、
玲奈ちゃんの死因を解明しようとしたぼくが大きく失敗するのを、見ていられなかった

 それで、推理を外したぼくを励ます計画を立て、
彼女たちが制作したフリーソフト「夏仕舞冬支度」がぼくを驚かせたのも、 今は昔の話。









 ちなみに上記の、探偵事務所設立費用説だが、
何の脈絡もなく求婚してきたのは亜友の方だし、そういうつもりで助けた訳じゃない

 特に、高校2年の夏に記憶喪失しているわけで、
強いて言えば Death Note と同じで、記憶が戻ってみたら探偵事務所を名乗っていただけ。

 それに、亜友・父には、住所を借りているのみ。
亜友が提供してくれた「ブラックオクトウバー」も、 高校時代の思い出話で、新規調査は・・・


 それに、高校1年当時のぼくはまだ純粋で、
「玲奈ちゃんの自殺を亜友の両親に隠すわけにはいかない。亜友との婚約はそれまでだ」

 ぼくも、中学2年から亜友とはいろいろな縁で、
別々の道を歩いてゆくしかないことは分かっていても、この破談を想像して涙が出た記憶も。

 誰も信じてくれなくても、これが真実なのだ。
ぼくは、自分が為すべきことをしただけで、探偵事務所に亜友を利用するつもりはなかった。




 「俺はこういう結末を望んでいた訳じゃないぜ。
こういう結末になれば、手元に金が残ることを知っていただけ」とは、吉野和也の名言
だ。

 「その言い訳が通用するから生きていられるのよ」だが、
最近はプロより素人のが怖いわけで、同級生一同にはこの言い訳が通用しないらしいと。





 で、その後、同窓生からは音沙汰ないが、
ぼくに合わせる顔がないというより、単純にサトシ兄さんの報復が怖いだけでは?

 確かに、納得のゆく理屈である。
先にサトシ兄さんを唆したのは暴力団員だったにせよ、同窓会には全力で煽った奴がいる。

 匿名性が売りのネットでの出来事。
サトシ兄さんは臥薪嘗胆で裏社会に地位を築き、公文学園卒業生を無差別で狙うはず。


 特に、ぼくの「娘」も標的になるだろう。
だからこそ公文学園同窓会は、「先制してサトシ兄さんを・・・」と、ぼくに進言する

 徳川家が豊臣家を滅ぼしたような理屈だが、
ぼくの娘も、サトシ兄さんに狙われている限りは、悪い虫がつかないだろうと思った

 だから、サトシ兄さんに反撃する必要はない。
ただし、公文国際学園の卒業生の、子育てのハードルが非常に高くなったのは事実


 −個人的には、「いつから裏稼業を始めたんだっけ?」という感想−


 警察官が、シティ・ハンターを始めただけか。
小川三四郎探偵事務所も、殺人事件捜査の実況中継を始めた時点で、既に裏稼業なのか。