夏仕舞冬支度


 公文国際学園の4期生には有名な、2010.2.4. のエピソードと類似度70%。

制作に至るまでの流れが解明されるにつれ、昔の同級生女子が肉食にしか見えなくなった。







 以下、「TAMAKI =辻浦= ゲーム制作者」


 この物語は、2010.2.4. の出来事と酷似しているが、
現実の権兵衛君は、黒川さんの上司に「13年前の最愛の恋人の自殺」を打ち明けて断った

 それ以外のシナリオは、ほぼ現実に忠実なのだが、
現実の権兵衛君の傷口に塩を塗るかのように、作中には黒川さんとのハッピーエンドが描かれた


岡澤の感想1 「俺、ここまで TAMAKI に嫌われるようなことしたっけ?」

岡澤の感想2 「黒川。そこまで俺と結婚したいの?




 ところが、さらに衝撃的な事実が判明する。




 <<類似度70%を覆す衝撃の元ネタ>>


 岡澤の、本作ダウンロードは 2011.3.30.
2011.4.17. 黒川さやかの元ネタは、実話に出てくる「黒川さやか」ではない可能性に気付く


1 「黒川さやか」 ・・・ 誰にも言えない心の傷。中学時代は美術部。海江田(岡澤)に告白。

2 Sion.S. ・・・ 阪神大震災の心の傷。中学時代は美術部。海江田のお節介な手紙に罵声。

3 岡澤・妹 ・・・ 兄の小脳出血の心の傷。中学時代は美術部。海江田(岡澤)とは同居中。


「ヒロインの設定が近すぎるよ!」というより、ここまでくると凄い。





 「3」は、制作者にも想定外にしても、


1 「黒川さやか」 ・・・ 亜友とは特に接点はない。

2 Sion.S. ・・・ 亜友にとっては数少ない親友の1人。


 なるほど、黒川さやか= Sion.S. なら違和感がなく、
何より Sion.S. の実名が、「黒川さやか」の元ネタだと言われれば、納得できる

 さらに、海江田(岡澤)への反応を比べてみると、
TAMAKI 経由とはいえ告白してきた「黒川さん」よりも、Sion.S. の方が圧倒的にツンデレ


 ええっ! その前に、Sion.S. が「デレ」なんて見せた?







 そう言われると、Sion.S. は一度だけ「デレ」を見せた。
荒れ始めた岡澤の「最愛の元カノの死」に、確かに Sion.S. は手を差しのべた


 参考文献・・・ Sion.S. の手紙


 つまり、Sion.S. は互いの心の傷を舐めあうつもりで、
岡澤に対し思い切った告白をし、だが記憶喪失していたぼくは彼女に恥をかかせた

 −ぼくは重度の記憶喪失で、阪神大震災すら記憶になかったが−

 ただ、ぼくにとって阪神大震災というと、
続く入院生活の印象の方が強く、Sion.S. には悪いが、性的なイメージがつきまとう。





 例えば、極端なこととしては、
Sion.S. が相手なら、「ガレキの下から女の子が発見された」プレイしか思いつかない。

 −だから人類は人前で性交しない方向に進化したんだ−

「何人の奥さんをめとるつもりなの?」
「たとえ Sion.S. が懐妊しても、ぼくは父親だと名乗り出るつもりはない」

「悪魔!」
「だから、プレイ−遊び−だって言っただろう」

「誰に教わったのよ。こんなこと」
「都内の歯医者さん!」







 大学の文系科目では、
「とりあえず教授の意見に賛同しておけば単位はもらえる」という裏ワザがあって、

 同窓生が上司の顔色を見て、「経済の未来」を論じる中、
真っ向から「経済の限界」を論じたぼくが、亜友・父に可愛がられるのが気にくわない。



 亜友。Sion.S. 黒川さやか。
ふと考えたが、この3人って、公文国際学園4期生女子の中でも特に裕福なご令嬢?


「どうして岡澤のような事実上の無職が、ご令嬢にモテモテなんだよ!」
「だって『お金が欲しい』女の子は、ぼくのような無職に求婚しないでしょう?」


黒川さやか 「岡澤は、私には借りがあるはずよ」

亜友 「岡澤の殺人事件の捜査に、私は手を貸してあげたもん」

Sion.S. 「でも、岡澤君の web 告発に画像を提供しているの、私だけでしょう?」


 −この事実に気付いた瞬間、ぼくはまた年をとった−




















 <<玲奈ちゃんの事件は終わったか?>>


 この作品を日本の伝統文化的に解釈すると、
玲奈ちゃんの両親の前で腹を切ろうとしている親友に、言うべき言葉ではない

 「俺が、介錯してやる」

というのが、日本人としての正しい言葉。


 特に、これは切腹でなく、武士の誉れの仇討ちである。
ぼくの同級生は、このシナリオを書く TAMAKI を、誰も止めなかったのか?





 彼女たちの行動は、理解できる。
恋をすると血中セロトニン濃度が低下するという研究があり、仕方ないのだ

 「ドラマのような恋をしてみたい」

 だが、実際にドラマのような恋に出会うと、
血中セロトニン濃度が低下して、普段なら簡単なことの難易度が急上昇する。

 だから20代の女は、ぼくに出会うと、
探偵を雇ったり、「数学者は自殺する」と熱弁したり、年齢を正しく当てられない。


 「飲酒運転と同じ」と表現するなら、
TAMAKI は、「何でグテングテンに酔った2人にゲームを作らせた!」と非難された

 そうか。飲酒運転のようなものか。





 ダメだ。探偵として、シナリオが推理できてしまう。
むしろ Aura911 = TAMAKI から来た返信は、5年前の【旧い人】メール

 5年前というと、別れさせ工作騒ぎである。
探偵を雇ったことを、思い切って叱ったら、●織ちゃんは【旧い人】に泣きついた。

 その時の【旧い人】メールと、今回のメールは酷似。
安心しろ TAMAKI 。あのメールをくれた人は、君が最初じゃない


命題 : 酒の席や、恋愛での失敗は、誰も叱ってくれない


 父親ですら、嫌われたくないあまりに、娘を叱れない時代。

 ぼくが、「面白半分で、●織ちゃんを詰った」とか解釈すると、
彼女から、「どうして岡澤君の判断が理解できないの?」と、非難される傾向にある

 そうすると彼は、理不尽な非難を受けたと考える。
ぼくに八つ当たりしてくるというのは、既に5年前に経験済みのことだから、大丈夫!


 残酷にも、このエピソードを公開したのは、
二度と同じ過ちを繰り返さないよう、きっちり叱っておこうと判断して・・・

「そうか。それで黒川や Sion.S.に嫌われることも覚悟して・・・」
「いや、今さら嫌われない自信はある」
「これ以上喋ると、殺すぞ」













−俺はまだ若い。でも辻浦、お前はまだまだ若い。俺は探偵として女を見てきた−


海江田 「諦めたら、そこで試合終了ですよ」

辻浦 「違うって言ってんだろ。お前はまだ若い。試合開始はこれからだ!」

海江田 「それが問題なんだ」





「俺が、この捜査で身を持ち崩すのを見ていられないのは、黒川さんだけじゃない

智美さん真理奈ちゃんも心配しているだろうし、亜友だって同じだろう」

「純粋に心配している女は、玲奈ちゃんのお母さんだけじゃないかと思う」


「辻浦が、反論したい気持ちは良く分かる。でも、これが結婚生活の真実なんだ」

『諦めたら、そこで試合開始ですよ』と言いたいんだ」

「俺の青春が終わるのが、お前はそんなに楽しみなのか?」









 要するに、
「あの元カノ殺人が解決したら、岡澤を手に入れるのはこの私よ!」臭がする。

玲奈ちゃんの事件も進行形のうちから、求婚のメッセージ性が露骨すぎて不謹慎な・・・



 冒頭に、黒川さんとの実話類似度70%と書いたが、
後半部分の「絵を描く意義」についてのやり取りは、ぼくと Sion.S. の往復書簡

 高校2年の夏休みに、そんな書簡が2往復した。
そして、この手紙の中身なんて、ぼくと Sion.S. しか知らないはずである。

 他の同級生がこの作品を読んだ時のことを考えると、
「私と岡澤君しか知らない手紙」を元ネタにした Sion.S. の方が一枚上手である。


 「『黒川』から岡澤への、公開ラブレター?」という噂にはなっても、
後半部分の元ネタが Sion.S. であることが分かる同級生は、誰もいないだろうから。

 −いずれにせよ、要素を詰め込みすぎである−

 常識的に冷静なことを言うと、
今ここで痴話喧嘩なんて、黒川・母と Sion.S.・母に殺人容疑がかかるよ?







 疑問だったのは、他にも、
ぼくが「殺人犯は内村陽子」と web 上に書いてから、約1ヶ月半後の公開

 「玲奈ちゃんの事件は諦めて、新しいことに目を向けるんだ!」

 警察捜査の、結論も出ないうちから、
「結婚相手争奪戦の号砲が鳴るのが早すぎないか?」というわけである。


 黒川さやかなのか、Sion.S. なのか。
このシナリオを通じて結婚を匂わせているのが誰にせよ、亜友の立場は?

 これもまた、不思議だった。


・・・・・・だが、ついに謎が解けた。









 先に、亜友周辺の推理を書いておく。
ヲサカナソフトは、横浜市内に本社のあるFという会社の1部門ではないかと思う

 どうして、無料配布できるのか。
それは、人材派遣部門での利益を開発に回しているわけで、納得のゆく結論。

 このF社を思い出して、安心した。
「ブラックオクトウバー」の開発経費が、ピコ社員の給料だったら可哀想だと思って。


 横浜市内の、亜友・父と同名の社長。
設立が1990年というのは、最初から亜友の嫁入り道具なんでしょう?

 ほら、「あすなろ白書」の秋葉社長も、
「俺の娘にも嫁入り道具として、株の1/3は持たせてやろう」と主人公の園田さんに。


岡澤 「その結婚の話、君のお父さんは何て言っているの?」
亜友 「岡澤が私と結婚するならね、家も買ってやるし、現金も不動産も、あとダイコン?」


 −たぶん、この文脈の「ダイコン」は、ぼくの小学生時代のあだ名ではない−


岡澤 「株じゃない?」
亜友 「そう。株も好きなだけくれてやるって言っていた!」





 ぼくは、ここまで推理した時点では、
ブラックオクトウバーの開発は、亜友・父主導で行われたのだと思いこんでいた

 いや、現在の結論では、あの作品は、
「玲奈ちゃん事件の捜査に協力しようとした亜友が、父親の出資で開発した作品」

 つまり、亜友も推理していたのだ。
羽生=内村(=武田君)は、この殺人事件について何かを知っていると







 −これで謎が解けた−







 ぼくが殺人犯の名前を up しても、すぐに犯人逮捕にはならなかった。


 これを見た同級生の女の子たちは、
「亜友の推理が間違いだった=岡澤のパートナーとしての資格を失った」と早合点した

 その瞬間、結婚相手争奪戦の号砲が聞こえ、
女の子たちはいっせいにフライングして、ぼくに「夏仕舞冬支度」を送りつけた。

 言うまでもないが、
これは亜友の推理ミスでなく、警察の推理ミスだったのは有名な話。



 それで、かねてからの計画通り、
「亜友が失敗して警察沙汰になった時の岡澤君励ましプラン」を実行した

 まだ、玲奈ちゃんの事件は未解決なのだから、
岡澤が「ああ、これは Sion.S. の絵だ」と何気なく気付く程度の贈り物で十分だった。

 「黒川」と Sion.S. でプロットを考えるが、
浮気性の彼氏の部屋にさりげなく忘れ物をする女の争いが始まった。 参考 伊藤リサ「幸福のすすめ」


Sion.S. 「岡澤君に気付いてもらえるように、ピアスを片方落としておこう」

黒川 「良い考えね。それじゃあ私は、右の薬指のリングを置いていこう」

Sion.S. 「あはは。心配だから、日本じゃ手に入らないこのルージュも置いてゆくわ」

黒川 「じゃあ私も、この肉料理の匂いのついたスカーフを」

Sion.S. 「台所に、ミリンでも置いておこうかな」

黒川 「じゃあ私は、洗濯機の側に、柔軟仕上げ剤でも」


 結局シナリオには、そんな「さりげない」プロットが仕込まれ、
何も知らずにファイルを開いた岡澤君には、「訳の分からない愛が重すぎる」シナリオに。


 このファイル、web 上で全世界に発信されているんだろ?
「同級生の噂の的で、もうお嫁に行けない」というか、上級者向けの羞恥プレイというか。

Sion.S. 「あの岡澤君のことだから、こういうプレイが好みかと思って」







 さて、「もうお嫁に行けない」黒川& SionS.
動物行動学的解決策としては、ぼくの愛人として私生児を育てる道がある?


 そんなの同窓会が許すかというと、

「私はこれから岡澤の愛人として、岡澤と亜友の家庭を壊す道に生きます!

何だか、拍手喝采で門出を祝ってもらえそうである。


−世界平和のための 最後の砦−




















 <<警察のミスはこうして判明した>>


 この作品を最初に読んで、TAMAKI が何を見落としているか考えたところ、
ぼくは別に、自分が許せないから玲奈ちゃんの事件を捜査しているわけではない

 高校時代の仲間なら、想像できるはずである。
「岡澤は、その玲奈ちゃんの位牌の前で手を合わせるまでは、捜査を止めない」と。

 逆に、それでも捜査と推理を止めなかった場合、
ぼくに「自分の人生をもっと大切に」と忠告するのは、玲奈ちゃん・母の役目である。



 そもそも、「入水ではなく飛び降り」という推理ミス。
そんな簡単な間違いさえも、誰も訂正してくれないから、捜査を続けているのである。


 刑事手続き上の理由か。

 犯罪に巻き込まれるのが怖いのか。

 「抜け駆け禁止!」とかいう、非科学的な理由か。


 殺人事件なら、それは神奈川県警の管轄
以上の理由のどれをとっても、相模原での不自然な出来事を説明できない。


 そこで、「抜け駆け禁止!」で、芦原妃名子の「砂時計」を思い出す。
タイムカプセルを掘り起こす労働作業には、6年4組の女の子も素っぴんでは来ない

 ぼくの身体障碍者時代の卒業式ならともかく、
身体障碍はほぼ回復したし、東京大学を卒業して、いろんな意味で出世しすぎた。



 だが、6年4組全員でカプセルを埋めた記憶はない。

秋山先生 「それじゃあ、岡澤君の記憶喪失が回復したら、みんなで同窓会でも開きましょう!」

岡澤 「まるで、ぼくの頭にタイムカプセルでも埋めたように言わないで下さい」

 6年4組の3学期当時、ぼくの記憶を戻そうと、
主に玲奈ちゃんがスコップで地面を掘り返し続けたが、誰も文句を言わなかった

 さて、今は「抜け駆け禁止!」どころか、
小学校時代の同級生によるぼくへの接触を、公務員が管理しているようにさえ見える。


 あ、分かった。

タイムカプセルを開けたら、殺人犯の名前が出る可能性があるから、民間人は Keep out

どんなタイムカプセルだよ・・・・・・


 しかし、殺人捜査は警察の管轄と書いたばかりだが、
いや、県民の記憶喪失の治療は保健所の管轄だから、相模原市が主催しても問題ない

 −そんな無茶が許されるの?−
 −政令指定都市だもの−

 それで、玲奈ちゃん・父が地方公務員。
話が一周して必ず元に戻るあたり、「地球って丸いんだな」と感じずにいられない。


 TAMAKI のおかげで、
神奈川県警本部長交代騒ぎの謎が解明できた








 TAMAKI 本人も、いろいろ勘違いしている。
Aura911 さんの罵声を、アニメ「NHKにようこそ」の中で見つけることができた

 主人公の佐藤くんと、高校同級生の兄のトロトロさんとの、
ネットゲーム「ヴィナ・テーロ」を通した会話が、ぼくと Aura911 さんとの話の趣旨に近そう。

 実際、ブラックオクトウバーや夏仕舞冬支度を通じている。
アニメでは「妹を働かせて」の説教だが、現実版はこれが「黒川を働かせて」に変わる。


 だが、Aura911 さんの決定的な間違いは、
ぼくは、「数学の世界と現実世界を混同している」のであり、「ゲームの世界」でない

 リアル・マネー・トレードは都市伝説だろうが、
数学は特に問題なく現実世界を動かしているし、量子力学でさえ線形代数で説明できる。

 大震災の固有振動数だって、線形代数・・・・・・


 「もしかしたら一攫千金」といっても、
フェルマーの最終定理に挑んだ数学者は、みんなそういう感じだったと思うよ

 すると、ライフゲームなんてのもあるが、
数学世界とゲームの世界を混同し、ぼくに説教しているのは、何だか先が長いというか・・・

 「だから数学者は病気!」で、足りるような気もするが・・・・・・ ■